『カラヤンとフルトヴェングラー』 (中山右介著)

 
 
 
              どこの世界にもありそうな話だ。 
 
 
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              「ベルリン・フィル主席指揮者」という
              クラシック界における最高権力者だからと言って
              高潔な人格者であるとは限らないのは当たり前。
  
              フルトヴェングラー、チェリビダッケ、カラヤンという
              歴代のベルリン・フィル主席指揮者が、戦前いかに
              ナチスに取り入り、その地位を確保しようとしていたか。
              戦後は一転して自分がいかにナチスに虐げられていたかを
              アピールすることに躍起になる。
              この行動の変容も敗戦を経験し戦勝国に裁かれた日本人には
              さほど違和感は感じられないだろう。
 
              カラヤンは新しい録音技術が開発されるたびに
              それまでに残した作品を「消去」するかのように
              得意のレパートリーを繰り返し録音しなおした。
              (SPレコード→LPレコード→ステレオ録音→CD)
              カラヤンほどレコードの音質にこだわった指揮者はいない。
              特にCDの開発にあたっては
              ダイナミックレンジや最長74分の収録時間という
              「規格」決定にまでカラヤンが深く関わったと言われている。
 
              筆者によれば、カラヤンは圧倒的なハイファイサウンドを武器に
              前任者であるフルトヴェングラーの残した作品を
              過去の遺物としようと考えた。
              
              しかしカラヤンの策略とは裏腹に最新のデジタル技術は
              フルトヴェングラー時代の状態の悪いノイズだらけの録音から
              演奏の本質の部分だけを抽出することを可能にし
              改めてフルトヴェングラーの音楽性が再評価される結果となった。
               
              
              
   

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